COLUMN
「苦手ですが頑張ります」と言われて、愛情の伝わり方について考えた
前回の記事では、「好きな理由診断」を作ったきっかけについて書きました。
最後に、「次は『愛情の伝わり方診断』についての話をしたいと思います。」と書いたので、今回はその話をしてみます。
この診断を考えるきっかけのひとつになったのが、交際中の相手とのやり取りでした。
愛情表現の違いを知る必要があると思ったきっかけ
あるとき、愛情表現について話していて、
「苦手ですが頑張ります」 と言われたことがあります。
その言葉を受けたとき、少し考えました。 愛情表現が少ないように見えることと、愛情がないことは、全然同じではないんだな、と。
そしてもうひとつ、
相手が苦手なりに頑張ろうとしてくれているなら、自分の側も、その愛情表現に気づけるようにならないといけない。
そう思いました。
愛情表現って、人によってかなり違う
私は、気持ちが表に出やすい方だと思います。
好きだと思ったら言葉にしたくなるし、相手の良いところを見つけたら、そのまま伝えたくなります。
でも、誰もが同じではありません。
言葉で「好き」と伝えるのが自然な人もいれば、言葉にすること自体が苦手な人もいる。
その代わり、
会う時間を作ることだったり、 予定を合わせようとすることだったり、 相手の話を覚えていることだったり、 困っているときに手を貸すことだったり。
そういう行動で気持ちを表している人もいると思います。 どちらが正しいという話ではありません。 ただ、
自分にとって分かりやすい愛情表現と、相手にとって自然な愛情表現は違うことがある。
まずそこに気づく必要があると思いました。
「もっと愛情表現してほしい」だけでは足りなかった
「苦手ですが頑張ります」と言ってくれた相手に対して、 もっと言葉にしてほしい。 もっと分かりやすく表現してほしい。 そう思うだけなら簡単です。 でも、その人が自分なりに頑張ってくれているとしても、
自分がそれに気づけなかったら、結局「愛情表現がない」と感じ続けてしまう。
そこで、 「では、相手の愛情表現はどこを見ればいいんだろう?」 と考えるようになりました。
たとえば、 忙しい中でも会う時間を作ってくれた。 こちらの体調を気にしてくれた。 以前話したことを覚えてくれていた。 行きたい場所を一緒に考えてくれた。 自分のために少し苦手なことをやってみようとしてくれた。
そういうものも、その人なりの愛情表現なのかもしれません。 でも自分の中で、
「愛情表現=好きと言ってくれること」
と決めてしまっていたら、そうしたものを見落としてしまいます。
愛情を受け取る側にも「気づく力」が必要なのかもしれない
これは自分にとって大きな気づきでした。 愛情表現について考えると、
「どう伝えるか」
ばかりに目が向きやすい。 でも、もう片方には、
「どう受け取るか」
があります。 相手が頑張って伝えようとしてくれているなら、自分もその表現を見つけられるようになりたい。
そのためには、 「自分は何をされると愛情を感じるのか」 だけでなく、
「相手はどんな形で愛情を表しやすいのか」
も知らないといけない。 そう思いました。
愛情は、伝える側だけが頑張れば成立するものではなくて、 伝える側が少し工夫して、 受け取る側も少し視野を広げて、 その間でようやく伝わるものなのかもしれません。
自分がしてほしいことを、相手にもしている
もうひとつ面白いと思ったのが、人は自分がされて嬉しいことを、相手にもしてあげやすいということです。
自分が言葉で伝えてもらうと嬉しいなら、自分も言葉で伝える。 一緒に過ごす時間に愛情を感じるなら、相手とも時間を作ろうとする。 何かしてもらうことで愛情を感じるなら、自分も相手のために何かする。 それはとても自然なことだと思います。
ただ、 自分が送りやすい愛情と、相手が受け取りやすい愛情が一致するとは限りません。
そこですれ違いが起きます。 「こんなにしているのに、伝わっていない」 という側と、 「もっと愛情を感じたい」 という側。
どちらにも気持ちはある。 ただ、その間で使っている「愛情表現の言葉」が少し違う。
そんなことがあるんじゃないかと思います。
「伝える」と「受け取る」を分けて考える
だから愛情の伝わり方診断では、
自分がどうやって愛情を伝えやすいか
と、
自分はどうされると愛情を感じやすいか
を分けて考えられるようにしました。 たとえば、 自分は言葉で伝えることが多い。 でも自分自身は、 一緒に時間を過ごしてもらったときに強く愛情を感じる。 そんな組み合わせもあると思います。 逆に、自分は行動で相手を支えることで気持ちを表している。 でも相手は、もっと言葉で伝えてもらうと嬉しい。 そういう違いもあるかもしれません。
一つの「愛情表現タイプ」にまとめるより、
何を送りやすいのか。 何を受け取りやすいのか。
をそれぞれ見る方が、実際の二人の関係を考えるきっかけになると思いました。
相手にも答えてもらうと、「どこを見ればいいか」が少し分かる
一人で診断してみるだけでも、 「自分ってこういうことで愛情を感じるんだ」 という気づきがあります。 でも「ふたりの診断」なので、相手にも答えてもらうと、もう一歩進みます。
相手が、 言葉で伝えることを大切にしているのか。 時間を作ることなのか。 何か行動してあげることなのか。
そこが見えてくると、
「この人の愛情表現は、ここを見ればいいのかもしれない」
という視点ができます。 それは、今までなかった愛情を新しく作るというより、 すでに相手が示してくれていたものに気づくこと なのだと思います。
あのとき、 「苦手ですが頑張ります」 と言ってくれた相手の言葉を思い返すと、 相手に頑張ってもらうだけではなく、自分もその頑張りを受け取れるようになりたいと思います。
愛情の量を測る診断ではありません
「愛情の伝わり方診断」は、愛情が多い・少ない、どちらの方が相手を好き、ということを判定する診断ではありません。違いがあったとしても「愛情表現が合わない」と決めるためのものでもありません。むしろ、「私はこうされると嬉しいんだ」「あなたはこういうことで気持ちを伝えてくれていたんだ」と気づくためのものです。
愛情があるかどうかではなく、
どう伝わっているのか。 そして、どこを見れば受け取れるのか。
それを少し考えるきっかけになればいい。
下の画像は実際にふたりで診断を行ったときの結果画面に表示されるレーダーチャートです。(名前はダミーでわたしさんとパートナーさんで入力してあります)

たとえばこの結果を見ると、私は「時間」や「安心」を比較的強く受け取りやすい一方で、パートナーは「時間」や「安心」という形では、比較的強く表現していないことが見えてきます。
もし私が「一緒にいる時間を作ってくれること=愛情表現」とだけ考えていたら、相手が別の形で示してくれている気持ちを見落としてしまうかもしれません。
逆に相手の側も、私がどんな形で愛情を受け取りやすいかを知れば、「少し時間を作る」「安心できる言葉を伝える」といった工夫ができる。
この診断で見たいのは、どちらが正しいかではなく、ふたりの"伝えやすさ"と"受け取りやすさ"がどこで重なり、どこですれ違っているかです。
大切なのは
「ズレがある=悪い」ではなく、「ここを見れば、相手の愛情を受け取りやすくなるかもしれない」と気づくこと。
相手の表現の仕方をすぐに変えてもらうのは、簡単なことではないと思います。
でも、自分の側で、 「愛情表現って、こういう形もあるのかもしれない」 と見方を少し広げることならできます。
今まで見えていなかっただけで、相手はすでに何かを伝えてくれていたのかもしれない。
そう考えられるようになるだけでも、同じ行動の見え方は少し変わると思っています。
「苦手ですが頑張ります」
と言ってくれた相手に対して、 相手に頑張ってもらうだけではなく、
自分も、その頑張りに気づけるようになりたい。
「ふたりの診断」の愛情の伝わり方診断は、そんな思いで作っています。
次は3つ目の「ふたりの結婚価値観診断」についてお話しできればと思っています。
ここまで読んでいただいてありがとうございました。
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